青汁は健康補助食品であり、毎日飲んだからといって急激に体の変化が表れるものではありません。
ただ、必要とされる栄養素を補給するのに優れていますから、風邪をひきにくくなったり、アレルギー症状が生まれにくくなったりなど、「いつの間にか体調が良くなったかも!?」と感じられることが増える可能性があります。
毎日飲むことで、具体的にどんな効果が期待できるのか見ていきましょう!
青汁に含まれる成分は緑黄色野菜を中心としたものです。
大麦若葉やケール、明日葉に代表されるような生葉がたくさん含まれていて、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
「野菜は大事だから食べなきゃいけない」と分かっていても、実際摂取している人は意外と少ないです。
厚生労働省が行った国民健康・栄養調査結果の概要によると、主食、主菜、副菜の中で「組み合わせて食べられないもの」として、副菜を挙げた人が約7割を占めています。
特に若い世代ほどその割合は多いです。
【副菜を上手く摂れていない人】
20代男性:83.9%
30代男性:87.5%
40代男性:81.2%
20代女性:86.9%
30代女性:81.6%
40代女性:79.5%
若い世代は外食やお弁当などで済ましてしまう事も多く、副菜(主に野菜)が不足しがちです。
中高年以上になると、体のことも考えて副菜を摂るようになりますが、若いうちはそこまで気にしないという人が多いのでしょう。
ちなみに副菜とは野菜類、海藻類、きのこ類をメインとした料理が挙げられます。
なかなかメインどころにはなれないような食材なので、費用面、あるいは手間なども考え、毎日は摂取していない人が多くなっています。
そんな人にも青汁は、毎日飲むのに手軽で効率的な存在になります。
昨今、朝食を食べない人が多いと言われています。
若い世代、そして特に男性が朝食を食べない傾向にあります。
【朝食を全く食べない人の割合】
20代男性:24.0%
30代男性:25.6%
40代男性:23.8%
20代女性:25.3%
(20%以上の世代のみ表記)
4人に1人ぐらいは朝食を全く食べていません。
しかしこれでは、1日の活力となる栄養素が不足しがち。
朝食の有無については賛否両論ありますが、朝食を抜いている子供の方がテストの点が悪かったりなど、良い影響が少ないのではないかと考えられます。
朝食を抜くことでエネルギー量が少なくなりますから、その結果、ブドウ糖が補給できず脳に伝わる赤血球の数も少なくなります。
それが免疫機能の低下や自律神経の乱れに繋がる可能性もあるので、やはり朝食は摂っておいた方が良いでしょう。
朝食を抜く人の理由は、決して「ご飯を食べるのが嫌」というわけではありません。
・時間がない
・朝からそんなにたくさんは食べられない
こういった理由が多いです。
それであれば、飲料の青汁にすることで時間も短縮し、簡単に摂取できます。
しかも豊富な栄養素を含むので、朝に補給するには理想的なアイテムです。
日本人は栄養バランスなどを考えて理想的な食事をしているといわれています。
しかし、それでも厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取量には足りていない人がほとんどです。
1日の目安となる摂取量は350g。
それに対し、毎日摂取している平均値は男性が299g、女性は288gとなっています。
50~60g程度の野菜不足を何で補うか、課題となっています。
そしてこのちょっとした野菜を補うのにベストなのが、青汁。
青汁に含まれる野菜の量ですが、もちろん商品によって異なりますが、50gぐらいはあると言われています。
青汁1杯に使用される量は3gですが、その3gに至るまでは複数の野菜を搾汁し、作られています。
例えば、「キューサイのはちみつ青汁」は1杯だけで野菜70gに相当するそうです。
キューサイのはちみつ青汁は、野菜はケールしか使っていません。
それでもこれだけ(70g)の野菜に相当します。
もっと多くの野菜を使っている青汁なら、100g以上の野菜量に匹敵するかもしれません。
普段の食生活に青汁を1杯プラスするだけで、1日の目安となる野菜摂取量に到達することができるでしょう。
毎日青汁を摂取することでお通じが思った以上に良くなりすぎてしまって、お腹がゆるくなる可能性があります。
青汁には便通に関わりのある食物繊維が豊富に含まれているからです。
食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
そのうち青汁には、水溶性食物繊維の方が特に豊富に含まれています。
お腹の中で水に溶けて粘液を生み出し、不純物や腐敗物を一緒に外に排出してくれます。
特に難消化性デキストリンを含んだ青汁は、水溶性食物繊維が豊富です。
水溶性食物繊維の割合が増えることで、体の中の保水率が高くなります。
その結果、便に多くの水分を含み、軟便になりがちです。
青汁を飲みすぎると軟便がさらに液状になって、下痢状態になってしまいます。
1日1杯、もしくは2杯までとされているのはそのためです。
野菜が豊富に含まれているとは言え、胃や腸に与える影響が大きすぎてもいけないので摂取量は守って飲むようにしましょう。
「普段野菜をあまり摂らないからその分青汁で補いたい」と考える方も時折いますが、青汁は野菜以外(難消化性デキストリン)で意図的に食物繊維を補っているケースもあるので、飲みすぎは禁物です。
青汁は健康的な飲み物ではありますが、アレルギー物質となる食材が入っているケースもあるので注意が必要な人もいます。
厚生労働省に指定されている食材の中で、青汁に入っていることが確認されているのは大豆、りんご、バナナ、キュウイ、オレンジ、牛乳などです。
もちろん全ての青汁に入っているわけではなく、フルーツ系の青汁です。
また、普段食することの少ないケールや大麦若葉、明日葉、桑の葉なども入っていますから、それらによってアレルギー反応が出る可能性もゼロではないでしょう。
そして青汁はそのまま水で飲んでも良いのですが、牛乳や豆乳、バナナ、きな粉、はちみつなどに混ぜて飲みたいと考える方も多いかと思います。
しかし、いろいろと混ぜることでアレルギーの原因物質の特定が難しくなってしまう要素もあります。
商品によってはアレルギーの可能性があることも理解しておきましょう。
青汁を毎日飲むことで考えられるデメリットはそこまでないです。
ただ、金銭的な問題がちょっとあります。
青汁は定期購入をすることで安く抑えることができますが、それでも1杯あたり100円ぐらいはしてしまうものが多いです。
毎日自販機でジュースを買って飲むようなもの。
普通に暮らしていたら、安く済ませることが可能なパックやペットボトルで飲み物を買う人が多いかと思います。
そう考えると青汁のほうが若干高くなるのは否めないです。
ただ、例えば、朝にジュースや牛乳を飲んでいたという人が青汁に切り替えれば、その分ジュースや牛乳の費用がなくなるわけですから、結局はそんなに変わらないという見方もできます。
ちょっと負担が増えるかもしれませんが、気にするレベルではないかもしれません。
青汁を飲むことで実感が得やすい作用として、「むくみ解消」が挙げられます。
むくみが起こってしまうのは、毛細血管から間質液と呼ばれる部分に水分が流出してしまうため。
よく立ちっぱなしとか、座りっぱなしになると足がむくむって言いますよね。
これは運動が行われないことで血液が滞留し、行き場を失って血管から水分が染み出てしまうからです。
間質液は膨張する仕組みになっているので、それが結果的に肌を膨張させているような状態になってしまいます。
肌がパンパンでむくんでいる時は、皮膚が膨張しているというより、その内側の間質液や細胞が膨らんでいる状態です。
そんな状態になぜ青汁が有効かというと、青汁には利尿作用があるからです。
青汁にはカリウムが豊富に含まれ、体内の塩分濃度を下げてくれる役割があります。
その結果、不要であると判断された尿が外へ行こうと働き、利尿作用が高まります。
そうすれば体内の水分が必要以上に溜まってしまうこともありませんから、むくみにくくなるというわけです。
青汁を飲むことで、もう一つ効果が期待できるのは生活習慣病、主に糖尿病の対策です。
青汁は主成分がほとんど野菜ですから、ビタミンやミネラルを豊富に摂取できます。
これらを摂ることでインスリンが身体の中でスタンバイしてくれます。
インスリンは血糖値を下げてくれる重要な存在。
インスリンが糖質の処理をロスしてしまうと、それが体内に溜まって、やがて糖尿病になる可能性が出ます。
「青汁が糖質を排除する作業員を増やしてくれる」とイメージするとわかりやすいかもしれません。
炭水化物を摂る前に青汁を飲むことで、糖質を必要以上に吸収せずに済みます。
ただし、あくまでも予防に過ぎず、すでに糖尿病になっている人が青汁を飲んで治るというものではありません。
「毎日、食事を摂る前に青汁を飲む」という習慣を身につけば糖尿病や肥満になる可能性を低減させることが可能です。
以上、毎日青汁を摂取することによる、身体への作用を紹介しました。
一部、お腹が弱い人など多少懸念される材料もありますが、基本的には野菜を摂取しているのと変わりません。
健康的な生活を送る一つのアイテムとして検討してみてはいかがでしょうか。
朝、朝食代わりに青汁を飲む形でも良いですし、昼食や夕食を食べる前に青汁を飲むのもおすすめです。
自分に無理のない範囲で食生活に青汁を組み込んでいきましょう!
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