青汁に甘酒を混ぜて飲んでいる方もいるようです。
実際クックパッドでも青汁に甘酒を混ぜるレシピもいくつか紹介されていますね。
ちょっと苦い飲み物と、甘酒という相性がどうなのかと思う人もいるでしょう。
そこで青汁と甘酒の組み合わせについて、メリットとデメリットを検証してみました。
青汁に甘酒を混ぜてみようかなと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください!
一番のメリットは青汁の生臭さ、苦さが消えることです。
甘酒は糖質も多く含まれていますので、甘みを感じさせてくれる飲み物です。
それを青汁に混ぜることで臭みや苦みが緩和されるので、飲みやすくなります。
甘酒と一言でいっても2種類あり、酒粕から作られた甘酒と米麹から作られた甘酒が存在します。
一般的に広く親しまれているのは、米麹から作られた甘酒でしょう。
例えば、大晦日で神社で配っているような甘酒はだいたいこちらではないでしょうか。
アルコール分がほとんど発生しておらず、子供でも飲めるような甘酒です。
老若男女問わずどなたでも飲みやすいという視点から考えると、米麹から作られた甘酒を青汁に混ぜるのがお勧めです。
米麹とは簡単に言うと、お米にカビが生えた状態。
カビといっても食べられないカビではなく、麹菌と呼ばれる体の健康を整えてくれる良いカビです。
麹菌が発生すると更に甘みを増します。
甘みが増す理由は、米のでんぷんが糖化してブドウ糖に変化するからです。
時折、「ご飯が甘く感じられる」なんて言う人がいますが、それは米のでんぷんが糖に変化したことが理由と考えられます。
いわば自然に作られた甘さですから、甘味料などを加えることなく、甘さを感じられる飲み物になっています。
一方、酒粕を原料とした甘酒は酒粕自身に甘みがありませんので、これだけだと米麹の甘酒より甘みを感じることはありません。
酒粕を使用しているのに甘いと感じる甘酒は、かなりの量の砂糖が加えられていると想定されます。
カロリーが気になるという方は、米麹がベースになっている甘酒を混ぜるようにしましょう。
単純に青汁の粉末に水を加えて飲むより、甘酒を加えたほうが栄養価もアップします。
ただ、甘酒だけだとドロッとした喉越しになってしまうので、多少水を加えるのがおすすめです。
甘酒には主に下記のような成分が入っています。
女性が不足がちといわれる葉酸や鉄分、亜鉛なども入っていますので、青汁を飲みたいと思っている女性が甘酒を混ぜるのはかなりおすすめです。
また、酒粕の甘酒と米麹の甘酒ではちょっと成分が異なります。
米麹の方はお米をベースに作られていますから、炭水化物の含有量が酒粕の甘酒の倍以上と言われています。
また、食物繊維の含有量は酒粕ベースの甘酒のほうが多いとされています。
お腹の調子がイマイチという場合は、酒粕ベースの甘酒を混ぜる方が良いですね。
そして葉酸は、酒粕ベースの甘酒の方が多いです。
妊活中の方は酒粕ベースの甘酒をチョイスしてみてはいかがでしょうか。
青汁を普通に水で溶いただけだと、ジュースと変わらない感覚かと思います。
しかし、甘酒と混ぜて飲めばドロっとした、スムージーのような喉ごしになって腹持ちもよくなります。
特に米麹を使用した甘酒はベースがお米ですから、炭水化物を摂取しているのと変わりません。
ご存知の通り、ご飯やうどん、パスタなどの炭水化物は消化がゆっくり進み、血糖値も長い間維持できます。
そのため他の食材よりも腹持ちが良いとされています。
そしてもう一つ理由として挙げられるのが、食物繊維を含んでいること。
甘酒は水溶性食物繊維より、不溶性食物繊維を多く含んでいます。
不溶性食物繊維は水に溶けない性質なので、体内に存在する水分を吸収する働きがあり、どんどんと消化物が大きくなっていきます。
その結果、お腹の中に消化物が溜まり、脳へ満腹感を送り込む、という体のメカニズムが生まれます。
このように水より甘酒の方がおなかに溜まりやすい要素があるので、腹持ちを考えると甘酒はお勧めです。
飲むときの印象でもサラっとしたジュースより、どろっとしたジュースの方がお腹にたまるなという感覚がありますよね。
そういった心理的要素も手伝って、腹持ちの良さを感じることができるでしょう。
今度は良いところだけでなく、悪い部分も見ていきましょう。
甘酒は栄養価が高い反面、カロリーも多く存在します。
甘酒は100ccあたり81カロリーあります。
同じぐらいの量で他の飲み物と比較した場合、どれぐらいのカロリーになるのか見てみましょう。
・ビール:40カロリー
・ワイン:70カロリー
・お茶:0カロリー
・ウーロン茶:0カロリー
・コーヒー:30カロリー
・サイダー:40カロリー
・リンゴジュース:45カロリー
このように80カロリーを超える飲み物ってなかなかありません。
さすがに粉末青汁に甘酒だけをドボドボと注ぐ人もいないかと思いますが(粉末の溶けが悪いので)、かなりのカロリーを摂取してしまうことになります。
青汁を健康のために飲んでいるならそこまで問題ありませんが、ダイエット目的で青汁を飲んでいる人が甘酒を混ぜてしまうのは、あまりお勧めできません。
毎回、お茶や水で割って青汁を飲むより、甘酒だとカロリー摂取が多くなってしまうことを理解しておきましょう。
ジュースなどを飲むより、カロリーを多く摂取してしまいます。
酒粕を原料に作っている甘酒だとアルコールが含有しています。
だいたい6%のアルコールを含んでいるといわれていますので、立派なお酒ですね。
お酒が飲めないという人は、そもそも甘酒を青汁に混ぜて飲むことすらできないでしょう。
また、子供と一緒に青汁を飲みたいという人にも甘酒は飲めません。
そしてアルコールが入っていますから、当然車の運転も厳禁。
毎朝、青汁を飲んでいる人が甘酒を混ぜて飲んでみようという考えも難しくなります。
このように飲む時間帯が限られたり、飲む人が限定されてしまうというデメリットがあります。
万人ウケする組み合わせでは残念ながらありません。
お酒好きでも甘酒と青汁を混ぜた飲み物は、ちょっと後味が微妙と感じる人もいるかもしれません。
青汁と甘酒はともに主張の強い味をしていますから、かなり濃厚な後味となります。
さっぱりとした喉越しを期待したい人には、不向きな組み合わせです。
割合としては100%甘酒を使用するのではなく、5対5ぐらいの感覚で水を混ぜてみましょう。
そうすれば比較的さっぱりとした飲みやすさが実現するはずです。
また甘酒はどうしても飲んだ後に、カスのようなものが出やすいです。
これは甘酒を作る時の絞りカスなので、体に害があるものではありませんが、口の中にちょっと固体のものが残って、それが気持ち悪いと感じる人もいるかもしれません。
主に下記のように考えている人なら、青汁と甘酒の組み合わせも問題ないでしょう。
・もともと甘酒が大好き
・甘さを加えた飲み物が好き
・青汁の苦さを完璧に消したい
青汁には牛乳や豆乳など様々な組み合わせがありますが、その中でも苦味を消すには、甘酒はかなりの好相性です。
また、味以外の観点では、ともに食物繊維が豊富な飲み物ですから整腸作用を期待する人にも理想的な組み合わせです。
お腹の中で消化物がゲル状になって流れていきます。
その結果、コレステロールや胆汁酸といった物質を吸着してくれるので中性脂肪を落とし、健康的な血液を作り出してくれます。
腸に優しい成分ですから、将来的なことを考えると大腸ガンなど腸の病気を阻止する意味でも毎日定期的に摂っておくのはおススメです。
主に下記のように考えている人なら、青汁と甘酒の組み合わせは控えたほうが良いかもしれません。
・さっぱりとした後味が好き
・お酒がそもそも苦手
・甘ったるい感じが苦手
・お腹がゆるくなりがち
甘酒はジュースのような甘さとは違って、甘ったるいという感覚が近いです。
どうしても粘性があって、とろみのある飲み物ですから、さっぱりとした口当たりを期待している人にはお勧めできない飲み物です。
また、食物繊維が必要以上に増えてしまう可能性もあるので、お腹がゆるくなったり、下痢気味になってしまう可能性も増幅します。
そもそも青汁だけでも十分な食物繊維がありますから、それにプラスして普段から野菜を摂っているなら、尚更お腹がゆるくなる可能性が出てきます。
最初はお腹に影響がないか、少量ずつ甘酒を混ぜていく方法をお勧めします。
あるいは青汁と甘酒の組み合わせを選ぶぐらいなら、青汁のスムージーを選んだ方が良いのかなという気もします。
こちらの方が口当たりも良いですし、必要以上にカロリーが高くなる心配もないですからね。
以上、青汁と甘酒の組み合わせについて紹介しました。
一長一短ありますが、とにかく青汁の悪い部分(苦味や生臭さ)を消したいということであれば、甘酒は有効な飲み物です。
ただ、カロリーや口当たりということを考えればもっとベストな選択もあるでしょう。
青汁に合わせて飲むなら牛乳や豆乳の方がさっぱりとした喉越しが実現できます。
また、甘酒だけで溶くと、かなりドボドボとした液状になるので注意してください。
水や牛乳でちょっと割るのがおすすめです。
そして、あくまでも甘酒は「お酒」ということは忘れないでください。
/公開日:2018年5月20日