食の安全を考えると、やはり「国産にこだわりたい」という方も多いのでは。
実際、これまで食品の輸入に関していくつかトラブルも報告されていますからね。
特に青汁のような加工品は何が加工されているのか、海外の商品だとよく分からない部分があります。
そこで、国産の青汁と外国産の青汁について検証してみました!
これまで日本が海外から輸入してきた食品で残留農薬が検出されたり、過剰な添加物が発見されたという事例があります。
「日本は検査とかに厳しそうだし、安全なのでは?」と勘違いされている方がいます。
しかし実際は海外から入ってくる商品のうち、検査するのはわずか1割程度。
例えば、缶詰などをひとつひとつ中を開けて調べるなんて無理がありますから、そんなことはやっていません。
検査に通過すると、その後の商品は無作為に検査をやるだけなのが現状です。
しかし、そういったウィークポイントもあり、海外からの輸入品に対し、幾つか事件になったものがあります。
2002年:中国産冷凍ほうれん草の残留農薬問題
2005年:中国産ウナギのマラカイトグリーン問題
2008年:中国産冷凍ギョーザの薬物中毒事件
2017年:ブラジルの食肉加工業者が衛生基準に満たない肉を販売
このように外国産の食品トラブルはなかなか無くなりません。
特に中国が多い印象ですね・・・。
もちろん「海外の食材=危険なもの」と決め付ける必要はありませんが、どうしても確認できる機関が少なく、日本の製造工場に比べると質が落ちる傾向にあるため、トラブルも発覚しやすくなっています。
東京都が平成26年に行った加工品や冷凍食品に関する違反率を調査したデータがあります。
国産品と輸入品でどれだけの違反点数があり、その違反率はどれぐらいだったという調査です。
その結果は下記のようになっています。
〔国産品〕
・農産物およびその加工品:0.01%
・菓子類:0.11%
・飲料:0.04%
・その他の食品:0.02%
・平均違反率:0.07%
〔輸入品〕
・農産物およびその加工品:0.05%
・菓子類:0.26%
・飲料:0.54%
・その他の食品:0.18%
・平均違反率:0.07%
このように実際は国産品と輸入品で違反率に大きく差があるというわけではないんです。
しかし、なんだか「海外のものはちょっと危険」というイメージが日本人には浸透しているのではないでしょうか。
日本で作られたものと海外で作られたもので、調査する基準が変わるということはありません。
食品衛生法の基準は一緒です。
残留農薬や食品添加物、微生物などの基準が決められていて、それを上回る数値だと全て出荷停止になります。
また、その出来上がった食材だけでなく、製造に至るまでの土作りや運搬、出荷までの工程も厳しく管理しています。
ということは、国産でも外国産でも安全性は理論上は同じということになります。
ハザードとは、危害要因を含む食品のことです。
具体的には、下記のような食材や成分を含んだものを指します。
・農薬
・食品添加物
・カドミウム
・砒素
・アクリルアミド
・クロロプロパノール
・メチル水銀
・放射性物質
・アレルゲンヒスタミン
こういったものは食中毒を起こしたりする可能性があるので、危険な存在です。
健康食品やサプリメントに混入してしまう可能性もあり、危険性が伴います。
例えば、生の牛肉を輸入して検査するより、加工品を検査するほうが難しいです。
どういった製造工程を経て、この商品が作られたのかというところまでは現実問題、把握できませんからね。
(製造工程も調査することになっていますが、細かい部分までは把握できていないのが現実でしょう。)
例えば、日本の製造工場と海外の製造工場を比較し、衛生面や施設の充実度を考えると、やはり日本の企業の方が優れている点が多いです。
それだけウイルスや細菌、寄生虫などの発生リスクも下がります。
リスクマネジメントをどれだけできるかが食の安全性の鍵を握ります。
現在日本では、食品ごとにチェック体制が敷かれています。
食肉や野菜、果物、穀類、豆類に関しては3重のチェック体制を完備。
まず最初に農林水産省が行っている植物防疫法や家畜伝染予防法でのチェックが入ります。
次に、厚生労働省が行っている食品衛生法のチェックが入ります。
そして最後にチェックするのが財務省が行っている関税法。
関税法に関しては食品自体の安全性をチェックするものではないので、実質2つのチェックが食品に対する審査となります。
しかし青汁のような加工品の場合、食肉などの調査基準とは異なり、農林水産省の調査をしません。
つまり、厚生労働省が行っている食品衛生法のチェックのみ。
それだけ厳しいチェックは薄れていると言わざる得ません。
「安全は自分で守る」という考え方をお持ちなら、あまり海外の加工品などはお勧めできないのが現状です。
ここからは輸入されている青汁が現在日本でどれぐらい売られているのか見てみましょう。
Amazonにて販売中の外国産青汁は下記の通りです。(2018年4月現在)
琉球ヘルシーフーズ
・青汁琉球加工黒糖入り
(中国産)
ユーワ
・ユーワ+大麦若葉の青汁100%
(中国産)
ヒカリ
・大麦若葉100
(中国産)
山本漢方製薬
・山本漢方製薬ケール粉末
(中国産)
三共堂
・三共堂大麦若葉純100%
(中国産)
現在日本で市販されている青汁を検証したところ、日本以外が原産地となっている青汁は上記の5つがありました。
中には山本漢方製薬のような比較的知名度のあるところでも、中国産の素材を使った青汁を製造している企業もありました。
青汁に入っている大麦若葉やケール、明日葉などは自然食材ですから、海外だから危険というわけではないでしょう。
ただ、「大麦若葉やケール、明日葉以外にどんな食材を加工しているのか分からない」という部分で不安があるかもしれません。
もしちょっとでも気になるなら上記以外の青汁を選択してみてはいかがでしょうか。
国産の青汁は市場に出回っている9割以上と考えてよいです。
ただこの中で原産地まで細かく書いているものはそこまで多くありません。
ひとつひとつの食材にこだわりがあれば、そういった記載があっても良いはず。
そこで素材のこだわりを感じさせてくれる国産の青汁をピックアップしてみました。
国産の青汁で尚且つ素材一つ一つがどこ産の素材を使っているか丁寧に説明してくれているのが、サンスターから販売されている健康道場粉末青汁です。
おそらく素材の詳しい説明では、この青汁に優るものはないでしょう。
ケール:宮崎、大分、熊本、島根、静岡産
大麦若葉:福岡、大分、熊本産
モロヘイヤ:島根産
明日葉:東京八丈島産
ブロッコリー:宮崎、鹿児島、岡山、北海道産
100%国産の野菜のみを使用していて、しかも添加物も一切使用していません。
素材の安心感ではナンバーワンの青汁ではないでしょうか。
大正製薬から販売されている青汁で、大麦若葉を主原料としています。
こちらの大麦若葉は農薬不使用の有機栽培にこだわって作られた大麦若葉です。
熊本県阿蘇地方の農家で大地の恵みを十分に受けて作られています。
複数の業者から大麦若葉を買い取っているわけではありません。
しっかりとした土壌で育てられていると確認できた契約農家から調達しています。
「どこで育って、どこで作られたか」がはっきりしている青汁はかなり安心感があるのではないでしょうか。
森永製菓のおいしい青汁で使用されているケールは、長野県八ヶ岳の農場から収穫したものを使用しています。
しかも採れたものを最寄りの山梨工場に持って行き、そこで搾汁しています。
鮮度に優れ、ケールの素材を最大限生かして使用しています。
また、森永製菓自体がかなり品質にこだわっている会社で世界標準の食品安全マネジメントシステムの称号(ISO022000、FSSC22000)を取得した工場での生産となっています。
安全な素材を、安全な工場で作り上げている青汁なので、品質についてはかなり信頼度が高いといえるのではないでしょうか。
国産で素材にこだわっている青汁で外せないのが青汁三昧です。
主成分となっているケールは広島県世羅のケールを使用。
なぜこちらのケールを使用しているかというと、気候的に日照時間が長い地域のため、栄養価の高いケールが作成できるからです。
また、昼夜の寒暖差が大きいことで肉厚なケールが育成できます。
そしてゴーヤは沖縄県渡嘉敷島産、大麦若葉は宮崎県小林産となっています。
いずれも温暖な地域で、特に大麦若葉は名水百選にも選ばれた霧島山系のミネラルを活かした育成となっています。
それぞれ野菜を育てるのに適した地域で作られたもののみを作っているという安心感があります。
以上、国産の青汁と輸入品の青汁について紹介しました。
食への安全性が輸入品の場合、課題になっています。
もちろん今までより監査体制が強化されて、安全なものが消費者に届くようになっていますが、それでも100%安全とは言い切れません。
最終的に選択するのは自分です。
「これだったら大丈夫だろう」と安心感のあるものを選びたいなら、やはり国産の青汁のほうが信頼が高いのではないでしょうか。
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