青汁を飲む場合、食前を推奨しているケースが目立ちます。
なぜ青汁はご飯を食べる前に飲んだ方が良いのか。
そこには、血糖値との兼ね合いがあることが判明しています。
食前に青汁を飲むと、どんな作用が期待できるのか詳しく紹介しましょう!
まずは青汁ということを抜きにして、食事をした時の血糖値の変化について紹介します。
血糖値は簡単に言うと、血液中に含まれるブドウ糖の濃度です。
ご飯を食べていない状態を「空腹時血糖値」、ご飯を食べた後の血糖値を「食後血糖値」と呼びます。
通常、空腹時血糖値は正常な人で110mg/dl以下、食後血糖値は140mg/dl以下という人が多いです。
この血糖値を上昇させないことこそ、病気の誘発や肥満を防ぐキーになります。
ただ、どんな人でも食事をしたら血糖値が上がる事は避けられません。
そこで必要になるのが、正常なインスリンの分泌。
インスリンは血糖値をうまく調整してくれる役割を担ってくれます。
ただ、インスリンはあまりにも多量に分泌してしまうと、アルミロイドβを分解できず、アルツハイマー病を進行させてしまうという報告もあります。
要約すると、血糖値の上昇をできるだけ抑えて、正常なインスリンの分泌することこそが、食生活で必要になってきます。
血糖値の急激な上昇を抑えるには、たんぱく質や炭水化物を摂る前に野菜を摂ることが有効です。
野菜に含まれる食物繊維がブドウ糖やコレステロールの吸収を抑えてくれます。
「野菜から先に食べると血糖値がどれぐらい抑えられるか」という検証が、2012年アメリカ糖尿病学会より発表されています。
その調査では、
1、野菜から食べた場合
2、三角食べを行った場合
3、炭水化物から食べた場合
上記3パターンで検証が行われました。
最も血糖値が急激に上がってしまうのが、炭水化物から食べた場合。
最高値で360mg/dl程度を記録しています。
次に高かったのが、三角食べ。
280mg/dl程度まで上昇が確認されました。
そして最も血糖値の上昇を抑えられたのが、野菜から食べた場合。
最高値でも250弱にとどまっていて、最も血糖値の変動が少ないことが明らかになっています。
また、野菜が血糖値にどんな影響を与えるのか、分かりやすい調査報告もあります。
「ご飯を食べる前に野菜を先に摂取した場合」と、「ご飯を摂取した後に野菜を食べる」という場合の調査です。
下記のような違いが出てきます。
【野菜を先に摂取した場合の血糖値】
30分後:172mg/dl
60分後:186mg/dl
120分後:176mg/dl
【野菜を後に摂取した場合の血糖値】
30分後:217mg/dl
60分後:208mg/dl
120分後:162mg/dl
緩やかな血糖値の上昇になっているのは、野菜を先に食べた場合です。
急激な血糖値の上昇が現れると、コレステロールや中性脂肪が十分に消費されませんので、体に蓄積されてしまうことになります。
レストランなどで野菜が先に出てくるのも、こういった身体への作用を考えているからです。
野菜が血糖値上昇を防ぐということは、野菜の原料がたくさん詰まった青汁も同等の効果があると考えてよいです。
青汁に含まれている成分で多いのは、食物繊維。
食物繊維は糖の吸収が緩徐になる作用があるので、血糖値の上昇もそれに従い、緩やかになります。
青汁の良いところは液体状で簡単に摂取できるにもかかわらず、野菜に負けない食物繊維を含有していること。
例えば、サンスターの健康道場粉末青汁は1杯飲むだけでレタスひと玉分の食物繊維に相当します。(3gから4g程度)
レタスひと玉分というのは結構な量ですから、メインディッシュの前に食べるにはちょっと大変な量ですよね。
それを簡単に青汁で置き換えられてしまうのは、とても楽です。
ただし、一点注意があります。
それは青汁だと咀嚼がないこと。
野菜と違って噛んで摂取するわけではありませんから、あっという間に飲み干してしまいます。
青汁を飲んですぐに炭水化物を摂ってしまうと、ほとんど意味がありません。
ゆっくり摂取したほうが血糖値の処理に役立つインスリンが分泌されます。
そういった意味では、青汁をゆっくりと味わうような飲み方が理想的です。
そして食べる順番も青汁(野菜)、たんぱく質(豆腐、卵など)、炭水化物(ごはん、うどんなど)を意識するようにしましょう。
青汁を食前に飲むことで血糖値の上昇が抑えられます。
その結果、下記のような症状を引き起こしにくくなります。
・糖尿病
・腎臓疾患
・神経障害(手のしびれや関節の痛みなど)
・網膜症
・壊疽
血液中にブドウ糖の量が多くなってしまうと、血管を損傷させてしまうリスクがあります。
その結果、血管を詰まらせたり、傷つけて動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞の可能性が高まります。
青汁を先に飲んでおけばブドウ糖が一気に増えてしまうこともありませんから、こういった病気になるリスクも下がります。
血糖値をコントロールするには運動したり、薬によって治療する事も可能です。
例えばランニングをすれば、血液中のブドウ糖がエネルギー源として消費されるので、血糖値の上昇を抑えることにつながります。
ただ、仕事柄なかなか気軽に運動できない、あるいは体力的なこと、身体的なことが影響して、運動できない人もいるでしょう。
そうなると一番身近な対処法は、やはり食事療法。
血糖値をうまくコントロールできれば、病気になるリスクも下がります。
ちなみに血糖値がうまくコントロールできているかどうかはヘモグロビンを調べる必要があります。
これはお医者さんに行って健診を受けないとわからないので、気になる方は受診してみましょう。
糖尿病患者を参考にすると、なぜ食前に野菜、または青汁を摂った方が良いのかしっかりと理解できます。
糖尿病患者はインスリンの分泌が悪く、ブドウ糖をうまく処理できない体質になっています。
そのため、炭水化物を減らし、血糖値が出来るだけ上がらないような方法を採用します。
ただ、それだけではインスリンの分泌が良くなるわけではないので、食物繊維を豊富に摂取するよう指示されます。
食物繊維は簡単に言うと、「インスリンの分泌は促すけど、血糖値の上昇は引き起こさないもの」。
インスリンを先に分泌させておけば、例え炭水化物を摂ったとしても、血糖値の上昇をそこまで急激なものにしない役割が期待できます。
また、青汁による食事療法にプラスして有酸素運動を毎日行い、アルコールの摂取を控えるとより効果が出やすくなります。
まずは食卓にご飯やおかずが並ぶ前に青汁を飲むという習慣をつけてみてはいかがでしょうか。
青汁の飲み方次第で血糖値へ良い影響を及ぼすことが出来るのは分かりました。
次に、数多くある青汁からどの青汁を飲めばいいのかという疑問が出てきます。
血糖値が気になる方へオススメの青汁といえば、大正製薬の「ヘルスマネージ大麦若葉青汁デキストリン」。
これは、特定保健健康食品(トクホ)に認定されている青汁で、難消化デキストリンが配合されているので、糖の吸収がおだやかになり、血糖値を抑える効果があります。
味も抹茶が配合されているので、お茶のように飲めるほど飲みやすく、初回はお試し価格980円(税別)とお手頃なので、一度試してみてください。
以上、青汁を食前に摂るメリットについて紹介しました。
血糖値の上昇を抑えるには、食前の野菜(青汁)が欠かせません。
青汁を摂取することによって蠕動運動も活発になり、その後食べた物の消化にも良い影響を与えます。
ただの飲み物として扱わないで、食前酒のような感覚で青汁を飲むようにしましょう。
/公開日:2018年4月28日