ここでは青汁とアトピーの関係性について紹介していきます。
「アトピーの人が青汁を毎日飲むと症状が良くなる」という意見があり、それは本当なのか調べてみました。
誰かが言っている口コミだけだと信憑性がないので、企業が行った研究結果などをもとに紹介していきます。
アトピーに悩んでいる方は、とても参考になる話なのでぜひチェックしてみてください!
ケールの機能性研究を行っている「ファンケル中央研究所」より詳細な分析結果が発表されています。
ファンケルでは年に数回、社員やその家族を対象に大規模な肌調査を行っているそうです。
その中にはアトピー肌の人もいて、アトピーの人にはどんな特徴があるのか、そして何をすれば改善されるのかといった発表もしています。
アトピー肌の人の特徴として挙げられるのが、血液中のIgEの数値が高いということ。
Igeは「Immunoglobulin E」の略で簡単に言うと、アレルギーの起こりやすさを示します。
平均値が170以下とされていますので、それより上の人はアレルギー(アトピーなど)が起こりやすいということになります。
花粉症がひどい人やアトピーがひどい人は1000を超えることもあるぐらいです。
ファンケル中央研究所の発表によると、「青汁を毎日飲用することでIgE値が下がる」というデータを発表しています。
ちなみにファンケル中央研究所が検証行った青汁にはケールが入っています。
残念ながら、ケールのどの成分がIgE値を下げたということまでは発表されていないので、成分は定かではありません。
ただ、このような研究結果がある以上、アトピーの人はケールが入っている青汁を意識して選んでみてはいかがでしょうか。
また、ケールが入った青汁を飲むことで好酸球数が低くなるということも発表しています。
好酸球という耳慣れない言葉。
これは白血球の一種で、アレルギー反応をする時のセンサーのようなものです。
例えば身体に細菌や異物が入った時に咳をしたり、違和感を感じる役目を果たします。
「そんなセンサーなら、少なくなったらまずいんじゃないの?」と思うかもしれません。
しかし、好酸球が増えることは逆にアレルギーに対して過敏になるということ。
アレルギー性疾患や寄生虫感染症などは、好酸球増加症と呼ばれています。
好酸球はアレルギーに敏感な人ほど増えやすいので、これを一定量維持する意味でも、青汁はとても良い作用を生むと発表しています。
正確に言うと、皮膚の角層水分量がアトピーと大きな関わりを持ちます。
潤いのある健康的な肌の場合、水分が角質層に溜め込まれます。
しかし、アトピー症状を引き起こす場合は、その部分の水分量が足りず、乾燥した肌状態に。
水分が不足すると、抗菌作用が弱くなりかゆみやシワ、シミなどを引き起こす原因となってしまいます。
アトピー症状がある人は、この角層水分量がやや平均より低くなっています。
しかし、青汁を毎日飲むことでこの低下が緩和されるという発表を行っています。
肌の水分量というと、どうしても化粧水や肌水などが大切と思いがちです。
しかし内面から改善を促すには、食生活から見直す必要があります。
化粧水なども良いのですが、保水性が保たれるかどうかはむしろ内面的(食事)な要素が大きいです。
アトピーの人はお酒を飲むと体がかゆくなったり、赤みを帯びることが多いです。
その原因はアセトアルデヒド。
これはアルコールを飲み、肝臓で代謝された時に発症される物質です。
アセトアルデヒドはとても刺激性の強い物質です。
体内に存在するアレルギーの原因となっているヒスタミンを刺激し、増やしてしまう働きがあります。
また、アルコールは利尿作用があるため、体の水分を外に排出しようという働きが強くなります。
その結果、体の水分が不足し、保水性が失われます。
人間の体は乾燥状態ほど抗菌作用が弱まってしまうため、外的影響(細菌など)を受けやすくなってしまいます。
こういった症状を改善してくれるのが、青汁です。
青汁を毎日飲むことでアセトアルデヒドを抑えつけるような役割を担ってくれます。
その結果、ヒスタミンを刺激することなく、健全な肌状態を維持することができます。
人間の体には低分子のタンパク質があります。
これはサイトカインと呼ばれ、炎症が起こった時の細胞間の情報伝達役となっています。
このサイトカインですが、細かく言うといろいろな因子があります。
数百種類もあるタンパク質が神経伝達に役立っています。
そして、これらの神経伝達因子はアトピー症状を患っている人ほど多くなりがちです。
痛みや痒みを訴える因子がわんさか体の中にいると考えてみるとわかりやすいかもしれません。
神経伝達因子は、もちろんなくては困りますが、そんなにたくさんは必要ないのです。
青汁を飲むと、インターロイキンや細胞壊死因子が減るという発表が行われています。
その一文がこちら。
「本研究では、まずケールの各種抽出物をサイトカインの産生抑制試験に供した。その結果、インターロイキン4,10、やTNFなどのアレルギーを促進するTh2タイプのサイトカインの産生を抑制していることが明らかとなった。」
なんだか難しい言葉で書いてありますが、要は刺激にすぐに反応してしまうような因子を抑えることに成功したということです。
これだけの検証結果があると、なんだかアトピーに万能な飲み物という感じがしますね。
ただ、検証はあくまでもアトピーを抑制したり、良好に向かっていくという発表があるだけで、強い効果を発揮するという記載はありません。
実際研究では、下記のようにまとめられています。
「医薬品のような強い効果が一過性で発揮されるのではなく、常用することにより徐々に効果を発揮してくる可能性も考えられる。」
「毎日飲むことでちょっとは良くなりますよ」ぐらいな解釈が良いかもしれませんね。
ただ、体への副作用もなく、炎症を鎮めたり、アレルギーの原因物質を抑制してくれる役割を担ってくれるなら、毎日摂取したいと考える人も多いのも頷けますね。
青汁はアトピーの人に対して、良い作用をもたらすものですが、そもそも青汁はアトピーの人向けに作られた飲料ではありません。
それゆえ、中にはアトピーの人には逆効果な原料が使われた青汁もあります。
それはアレルギー指定品目にされているものが入っている青汁。
例えば、オレンジやバナナ、りんご、山芋などが入った青汁もありますので注意しましょう。
もしそういったものが自分のアレルギー対象になっていると、症状を悪化させてしまう可能性があります。
「青汁=アトピーに効く」ではないので注意しましょう。
「アトピーがひどいから青汁で治そう」という考えはやめた方が良いです。
青汁はあくまでも、「薬ばかり使うのも体に良くないし、もっと自然な方法で治したい」という時のお供として役立つものです。
アトピーがひどい場合は必ず皮膚科などの病院に行くことをお勧めします。
ステロイドが嫌だから青汁で治したいという人もいますが、「ステロイド=作用が強い」というわけではありません。
アトピーの疑いがある赤ちゃんに使えるようなステロイド外用薬もありますからね。
アトピーの症状に合わせて適切なステロイドをお医者さんが処方してくれるはずです。
アトピーになってしまう人は、急性タイプより慢性タイプの方が圧倒的に多いです。
ということは、普段の生活から変えていかないとなかなか治りません。
そこで改善すべきは、食生活と治療の継続。
アトピーが起こる要因は、食べ物というケースが多いです。
食べ物がきっかけでアトピーが起こるので、小食や断食を提唱する先生もいるぐらいです。
まずはアトピーが起こらないような食生活が大事です。
抗炎症作用、抗酸化作用がある食べ物を積極的に摂取すること、そしてアレルギーがあるとされる食べ物は極力控えることが必要です。
また、食品の成分表や原料をチェックして添加物や化学肥料などが入っていないものをできるだけ選びましょう。
そして食生活を気をつけたあとは、ステロイド剤の種類や塗り方をしっかり理解しておくこと、肌の潤いを保つ保湿剤を適宜使用することなどが挙げられます。
アトピーはなかなか改善効果が現れにくい症状です。
それゆえ食生活に気を使ったり、ステロイド剤を使っても数ヶ月あまり変化がないということもざらにあります。
ただ症状を発症させないような生活が身につけば、徐々に良好な方向へ向かっていくのは間違いないですし、完全治癒の可能性も見えてきます。
その長期的な体質改善の一躍を担ってくれるのが、青汁という考え方が良いのではないでしょうか。
青汁を飲んだら治るというより、青汁を飲めば体質改善の一歩に繋がるという感覚です。
以上、青汁とアトピーの関係性について紹介しました。
関係者が実際に研究して、アトピーの効果を伝えているのは今のところケールが入った青汁のみです。
アトピーの方はケール入りの青汁をまず検討してみてはいかがでしょうか。
ケールが入った青汁は下記のようなものがあります。
・サンスター健康道場粉末青汁
・青汁三昧
・キューサイのはちみつ青汁
・森永のおいしい青汁
・ステラの贅沢青汁
これらを飲用して、少しでもアトピーの改善に役立てていただければ幸いです。
/公開日:2018年3月5日