青汁を購入する際、人によって重視する点が違いますね。
ただ色々な意見がありますが、やっぱり他の飲み物ではなく青汁を検討するぐらいですから、「健康に気を使いたい」と考えている人が大半です。
そこで健康面で優れている青汁について比較検証してみました。
また、成分ごとに、どんな特徴があり、どんな人に向いているかも併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
青汁に使用されている三大食材があります。
それは大麦若葉、明日葉、ケール。
9割方この中のいずれかを使用している青汁ばかりです。
(時折、桑の葉やクマザサを使っている青汁もあります)
ということは上記3つの成分を比較すれば、どれが優れている青汁なのか判断ができるはずです。
そこで早速、日本の食材を調査している文部科学省の日本食品標準成分表を基に3つの食材を調べてみました。
そして、調べていくと、あることに気付きます。
大麦若葉がない!?
大麦若葉は大麦としての成分結果はあるのですが、葉の部分を測定した数値がないんです。
イネ科に属する大麦若葉は、種子を食べることを目的とした穀物ですから、葉の部分はピックアップされていないんです。
ですから、大麦若葉の成分は政府が調べた正式な測定結果はありません。
まだ一般的に流通しているものという解釈がないことが大きいのかもしれませんね。
残念ながら大麦若葉の成分は詳しく公表されていないことが分かりました。
ここはひとまず大麦若葉のことはおいておき、ケールと明日葉について見ていきましょう。
ケールと明日葉は、日本食品標準成分表に記載されています。
比較すると下記のような違いが明らかになりました。
【可食部100gあたりの成分】
カロリー:33kal
タンパク質:4.2g
脂質:0.3g
炭水化物:5.6g
ナトリウム:4mg
カリウム:330mg
カルシウム:210mg
マグネシウム:16mg
リン:86mg
鉄分:0.75mg
亜鉛:0.8mg
銅:0.09mg
マンガン:0.40mg
βカロテン:740μg
ビタミンK:50μg
ビタミンB1:0.15mg
ビタミンB2:0.16mg
ビタミンB6:0.36mg
食物繊維:3.3g
カロリー:28kal
脂質:0.4g
炭水化物:5.6g
ナトリウム:9mg
カリウム:420mg
カルシウム:220mg
マグネシウム:44mg
リン:45mg
鉄分:0.8mg
亜鉛:0.3mg
銅:0.05mg
マンガン:0.55mg
βカロテン:2900μg
ビタミンK:210μg
ビタミンB1:0.06mg
ビタミンB2:0.15mg
ビタミン6:0.16mg
上記17種類の成分について比較しました。
その結果、明日葉が上回っているのが7成分、ケールが上回っているのが10成分となりました。
これで勝ち負けというものでもないんですが、ケールのほうが若干栄養素で上回っているという結果に。
さすがに「ケールはまずい」と酷評されながらも、今でも飲用されている理由が分かりますね(笑)
青汁の選択でどちらか迷ったら、ケール入りの青汁という判断でも悪くはないでしょう。
栄養素では若干ケールが上回っていることがわかりました。
ただ飲む目的は人によって様々。
「お腹の調子が悪いから整腸作用を期待して飲みたい!」
「血圧が高いから下げたい」
「ダイエット目的に飲みたい」
「授乳中で栄養のあるものを飲みたい」
こういった様々な目的に合わせて、どの栄養素が必要なのか判断して飲むとさらに良いです。
ちなみにケールのほうが上回っているのは無機質な成分。
例えば、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどです。
カリウムは腎臓でのナトリウム再吸収を抑制する働きがあります。
その結果どうなるかというと、血中のカリウム濃度が保たれ、血圧を下げる効果が期待できます。
カルシウムは人間の体をつくる骨や歯の成分となっていて、その他神経細胞にも存在します。
例えば筋肉を収縮させたり、外部からの刺激に反応する能力もカルシウムが源になっています。
マグネシウムもカルシウムと似たような作用がありますが、筋肉の収縮や血圧調整以外に血糖値の調整やエネルギー代謝にも役立っています。
さらにマグネシウムはカルシウムとの相乗効果をもたらす成分です。
ケールにはマグネシウムもカルシウムも多いですから、根本的な「身体作り」という面の考えると、かなりお勧めです。
若干、総合的な成分ではケールに劣る明日葉ですが、明日葉も上回っている部分があります。
それはビタミン類。
ビタミンK、ビタミンB2、ビタミンB6に関してはわずかではありますが、明日葉のほうが高い数値になっています。
ビタミンKは血液が固まってしまうのを防ぐ成分ですから、血液がドロドロなどと健康診断で言われた人は、ぜひとも摂取しておきたい成分です。
定期的に摂取していれば動脈硬化を防ぎ、脳卒中や脳梗塞などのリスクを軽減することができます。
そしてビタミンB2は脂質との代謝に関係がある成分。
人間の体は皮脂がたまると、それが滞留してしまいます。
その結果、肌に炎症を起こしたり、抜け毛が多くなる可能性も・・・。
肌荒れが起こっている人や抜け毛が気になる人は、ぜひとも摂取しておきたい栄養素です。
またビタミンB2は脂質が滞留してしまうのを防ぐ役割がありますから、太りにくい体作りを目指す人にも欠かせない成分です。
ビタミンB6は各細胞の新陳代謝を活性化するものです。
特に成長期の子供や赤ちゃんの発育促進に役立つものですから、お子さんなどは意識的に摂取しておきたい成分ですね。
また、妊娠中の方や授乳中の方も生殖機能の正常化をもたらしてくれるものなので、該当する方は摂取したいですね。
このように明日葉がケールより上回っている成分は美容や健康を軸に、優れた成分が含有されていることが分かります。
ここで、ちょっと冒頭の話に戻りましょう。
大麦若葉は正式なデータがない、とお伝えしました。
でもこれだけ明日葉とケールの成分が分かったんだから、やっぱり大麦若葉とも比較したいですよね。
そこで1番参考になるような情報を入手しました。
それはケールと大麦若葉を販売している業者の成分比較。
山本漢方製薬から販売されているケール入りの青汁と大麦若葉入りの青汁を比較すれば、ある程度の違いが見えてくるのではと考えられます。
同じようにケールと大麦若葉の成分を比較してみました。
【粉末3gあたりの栄養素】
カロリー:18kal
脂質:0.147g
糖質:0.567g
ナトリウム:6.9mg
カリウム:111mg
カルシウム:72mg
マグネシウム:12.78mg
リン:10.2mg
鉄分:0.438mg
亜鉛:0.099mg
銅:0.007mg
カロテン:294μg
ビタミンK:39.3μg
ビタミンB1:0.008mg
ビタミンB2:0.035mg
ビタミンB6:0.046mg
食物繊維:1.086g
カロリー:11.64kal
脂質:0.213g
糖質:0.219g
ナトリウム:9.3mg
カリウム:96mg
カルシウム:8.7mg
マグネシウム:4.8mg
リン:11.1mg
鉄分:1.248mg
亜鉛:0.102g
銅:0.0306mg
カロテン:761.4μg
ビタミンK:111μg
ビタミンB1:0.019mg
ビタミンB2:0.044mg
ビタミンB6:0.016mg
食物繊維:1.233g
同じように比較したところ、今度は大麦若葉が上回っている成分が12、ケールが5となりました。
明日葉に勝ったケールが、今度は大麦若葉に大敗・・・。
このような結果から考えると、栄養素が高い順番は、
第1位:大麦若葉
第2位:ケール
第3位:明日葉
と考えることができます。
どの青汁が良いか迷ったらとりあえず、大麦若葉が入っているものを優先的に考えてみてはいかがでしょう。
大麦若葉の栄養差が高いと分かれば、どの商品に入っているのか気になりますね。
そこで大麦若葉が入っている青汁をいくつかピックアップしてみました。
・極の青汁
・やわたのおいしい青汁
・大麦若葉青汁 キトサン
・ヘルスマネージ大麦若葉青汁デキストリン
・青汁三昧
・飲みごたえ野菜青汁
・青汁と乳酸菌
・すっきりフルーツ青汁
他にもありますが、知名度があるところではこんなところでしょう。
また、中には大麦若葉以外にケールが入った青汁もあります。
それは、やわたのおいしい青汁。
栄養価の調査でワンツーフィニッシュとなった2つの成分が入ったこの青汁は、かなり高い栄養価が見込めます。
それぞれの低い栄養価を補う意味でも、2つの栄養素が入っているのはありがたいですね。
ちなみにやわたのおいしい青汁は定期購入で買ったとしても、他の青汁に比べて安いとは言えないです。30袋税込で3894円。
1杯あたり129円ですから、ちょっと経済的負担が大きいのが難点です。
大麦若葉が入っていて、値段も安いとなると青汁三昧がおすすめ。
60袋の定期購入だと1杯あたりわずか50円。
値段と原料でかなり魅力的な存在です。
以上、青汁を飲むならどれが良いか栄養素を中心に検証してみました。
どうせ飲むなら取り立てて栄養価が高いものがいいですよね。
調査結果で考えると、大麦若葉は欠かさないかなと思います。
最近は栄養素が高いというところに着目し、ケールより大麦若葉を使っている青汁が増えていますのでかなり選択肢はあるでしょう。
また、ケールより苦味が少なく、飲みやすいといった声もあるので優先度は大麦若葉と考えて検討してみてはいかがでしょうか。
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