青汁はあまり馴染みのない野菜ばかりなので、どれぐらいビタミンが入っているか未知数ですね。
ここではまず、ビタミンごとにどんな作用があるのか紹介していきます。
そして有名な青汁をいくつかピックアップし、その中にビタミンがどれぐらい含まれているのかも検証していきます。
生活習慣病の改善から免疫作用の向上など様々な効果が期待できるので、ぜひチェックしてみてください。
おそらくほとんどの青汁に含まれているのがビタミンB1です。
大麦若葉、明日葉、ケール、桑の葉などを搾汁した青汁であればビタミンB1も含有しています。
ビタミンB1の1日に必要とされる摂取量は男性が1.1mg、女性が0.8mgです。
ビタミンB1は熱に弱く、食材を調理した場合に非常に減少してしまう成分です。
およそ半分から3分の1程度減少してしまうといわれています。
そしてさらに厳密にいうと本来、水溶性の物質なので水や牛乳と混ぜて飲むのも良くないのですが、成分をそのまま摂取すると考えた場合、素材そのものを丸かじりする以外、方法は難しいので熱にさらすより、まだ水にさらした方が良いとされています。
そしてビタミンB1のネックとなる部分は、摂取しても体内に蓄積されないこと。
吸収率の高い成分ではないので、消化しきれず体外に排出されてしまうことも多いです。
そのため、毎日青汁などで摂取して常にビタミンB1を体内に取り込むことが必要です。
ビタミンB1の作用は神経機能を正常化するもの。
例えば精神的にイライラしたり、情緒不安定になる時はビタミンB1が不足しているといわれます。
また、頭を使う作業などで頭痛が発生してしまった時も中枢神経や末梢神経が乱れているため、ビタミンB1は効果的です。
よく疲れたときに「甘いものが良い」などと言いますが、糖質をエネルギーに変換させるにはビタミンB1の存在も必要不可欠です。
ビタミンB1はエネルギーを作り出す成分との関係もあります。
こちらもビタミンB1同様、水溶性ビタミンに分類される成分。
1日に必要とされる摂取量は男性が1.2mg、女性は1.0mgです。
ビタミンB1は生命維持に必要な赤血球の形成をしてくれる大事な成分です。
また、赤血球以外にも皮膚や爪、頭髪など体の細部まで形成する主成分となっています。
すなわちビタミンB2が不足すると皮膚の潤いやハリがなくなったり、抜け毛が増える状態に陥ります。
また、口内炎や皮膚炎などを発症するときも、ビタミンB2が不足しているといわれています。
他にも脂肪や炭水化物などの代謝に役立つ成分なので、ビタミンB2の働きが欠かせません。
ビタミンB2は肉や卵、牛乳、野菜に多く含まれます。
普通の食生活を送っていれば摂取が難しい成分ではありませんが、加工食品やインスタント食品ばかり摂っていると不足しがちになります。
また、ビタミンB2の良いところは過剰に摂取した分は尿として排出されること。
ただし、1日に400mgを超えると下痢の可能性があると指摘されています。
そしてビタミンB2は食物繊維と一緒に摂ると腸内細菌が活性化され、体内に侵入してくる病原体に対して強い阻害作用を発揮します。
免疫力がアップするので下痢や便秘などが起きにくく、便通が良くなる可能性があります。
ビタミンB12はタンパク質と結合している成分で、ご飯やパンなどにも含有しています。
1日に必要とされる摂取量は男女ともに2.4μg(マイクログラム)とされています。
ビタミン12は他のビタミンと違って、すぐに体外に排出されず肝臓や筋肉にとどまってくれます。そのため、ビタミン12が不足しがちになる人は少ないです。
ただそれだけ体内にとどまってくれるのに、ドラッグストアなどではビタミン12のサプリメントなどが販売されていますよね。
それはなぜかというと、葉酸の再生産に役立つからです。
体内に十分な葉酸がない場合はビタミン12が変わって作用を発揮してくれます。
つまり葉酸が足りていない人はビタミン12も不足しがちになるということです。
ビタミン12の役割はアミノ酸や脂肪酸の代謝に役立つこと、そして赤血球の成熟にも葉酸と共に関わっています。
ビタミン2と同様に過剰に摂取した分が余計に吸収されるということはありません。
尿とともに排出されます。
ビタミン12が不足すると造血作用が弱くなってしまうので、貧血やめまいが起こりやすくなってしまいます。
ビタミンB12はレバー、牡蠣、アサリなどに多く含有しています。
野菜や果物、きのこ類にはあまり含まれていません。
ビタミンCはコラーゲンの生成と抗酸化作用を発揮してくれる成分です。
加熱に弱く、料理によって減少してしまいます。
1日に必要な摂取量は男性が87mg、女性が91mgとされています。
また喫煙者はビタミンCの代謝が早いため、より一段とビタミンCを補充した方が良いとされています。
例えば男性であれば、1日100mgを超えた方が良いぐらいです。
ビタミンCの持つ作用として有名なところでは、肌への影響が挙げられます。
肌が衰えたり、潤いがなくなってくるのは活性酸素の影響を受けているため。
活性酸素は「フリーラジカル」と呼ばれ、DNAやタンパク質を攻撃し、筋肉や肌の衰えを加速させていきます。
また、脂質を酸化させる作用もあるため、フリーラジカルが多いと太りやすくなります。
活性酸素が体内に増えることで肌がシワシワになってしまったり、かさついた状態になります。
ビタミンCはそういった物質に対抗するための抗酸化作用を兼ね備えています。
またビタミンCの欠乏状態が続くと、壊血病(出血しやすくなる症状)が出てしまう可能性があります。
肌からも吸収できますし、体内から吸収することもできます。
またビタミンCは鉄分やカルシウムなどのミネラルの吸収促進作用があるため、他の成分の吸収率を高めるためにも必須です。
ビタミンCは体内で吸収されなかった場合、尿中として体外に排出されます。
過剰な吸収はありません。
青汁を製造しているメーカーによって考え方もまちまちで、ビタミンをどれぐらい配合しているかと正確に伝えているところは実は少ないです。
そんな中、下記3つの青汁は正確に記載されていました。
ビタミンC:4.09~14.3mg
ビタミンE:0.04~0.36mg
ビタミンK:5.15~70.6μg
ビタミンA:6.4μg
ビタミンB1:0.13mg
ビタミンB2:0.16mg
ビタミンB6:0.21mg
ビタミンC:11mg
ビタミンE:0.18mg
ビタミンK1:30μg
ビタミンB1 0.14mg
ビタミンB2 0.14mg
ビタミンB6 0.27mg
ビタミンC 35.7mg
また、青汁三昧はビタミンCだけ正確に記載されていました。
ビタミンC:35.97mg
ビタミンB6
ビタミンB2
ビタミンB1
ビタミンB12
ビタミンC以外にビタミン6、ビタミン1、ビタミン2、ビタミン12も記載されていますが、正確な配合量までは記載されていないので、微々たる量しか入っていないのかもしれません。
ビタミンの豊富さで言うとやわたのおいしい青汁、ビタミンの量を考えると飲みごたえ野菜青汁が魅力的ですね。
飲みごたえ野菜青汁は一つの原料にこだわるのではなく、複数の野菜を配合しているため高い栄養価が期待できます。
どんなビタミンが含有しているのかは記載されていますが、配合量まで正確に記載されていない青汁もありました。
ビタミンE
ビタミンB2
ビタミンB1
ビタミンB6
ビタミンC
ビタミンE
ビタミンB12
ビタミンB2
ビタミンB1
ビタミンB6
ビタミンK1
ビタミンE
これらはどんなビタミンが入っているかは記載されていますが、量が定かではありません。
また、「ビタミンEはピーマン何個分」、「ビタミンCはレモン何個分」などと書いてあるところもあり、若干曖昧な印象があります。
下記の青汁は残念ながらどんなビタミンが入っているのか記載されていませんでした。
おいしい青汁(森永製菓)
ヘルスマネージ大麦若葉青汁デキストリン(大正製薬)
大麦若葉青汁 キトサン(大正製薬)
フレッシュフルーツ青汁(ビューティーマニア)
レモンの青汁(グリーンハウス)
すっきりフルーツ青汁(ファビウス)
藍の青汁(黄金比率ダイエット研究所)
桑の葉青汁(太田胃散)
ただ、記載されていないとはいえ、大麦若葉や明日葉、ケールなどが入った青汁ばかりです。
つまり記載されている青汁と同様の成分に近いものは、配合されているのではないかと思われます。
ただ、成分について正確に伝えようという意図がないところは、若干熱意に欠けるかなという印象もありますね。
こういった成分に関する記載をチェックして、どの青汁が良いか判断するのも一つの手段です。
以上、青汁のビタミンについて紹介しました。
成分それぞれの作用を理解した上で、どのビタミンが豊富な青汁が良いかと考えて商品を購入するのも良いかと思います。
ただ、残念ながらビタミンが正確に記載されているところがあまり見つからず・・・。
今回行った検証を見る限り、「極の青汁」、「やわたのおいしい青汁」、「飲みごたえ野菜が青汁」、「青汁三昧」あたりはとても良心的ですね。
こういった青汁から検討してみてはいかがでしょうか。
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