少数ではありますが、紙パックタイプの青汁もあります。
伊藤園や森永製菓といった有名な企業から販売されている青汁が紙パックタイプになっています。
ただ、市場に流通しているものはほとんどが粉末による青汁。
なぜ紙パックは少なく、粉末タイプが多いのか。
紙パックとの違いなどをまとめたので、ご紹介します。
紙パックで販売されている青汁で有名なのが、伊藤園から販売されている、「豆乳でまろやか毎日1杯の青汁黒糖入り」です。
国産の大麦若葉とケールを主成分とした青汁です。
原料を見ると、大麦若葉とケール以外にブロッコリー汁、緑茶粉末、寒天、亜鉛酵母、砂糖、黒糖蜜などが入っています。
豆乳が入っているので、大豆アレルギーの人にはちょっと向かない青汁です。
一般的な青汁と比較して、砂糖と黒糖蜜といった糖類をやや多めに入れているのが特徴です。
1杯あたり(200ml)に、8.9gの糖質が含まれています。
栄養素で言うとビタミンDとビタミンEが豊富に含まれていて、栄養機能食品として販売されています。
こちらの商品は200mlの紙パックでも販売されていますし、1リットルタイプの紙パックでも販売されています。
また伊藤園では、もう1種類、紙パックタイプの青汁が販売されています。
それが、「緑茶ですっきり毎日1杯の青汁(無糖)」です。
こちらも前述した青汁と同様に200mlとなっていますが、糖質がほぼ無いのが特徴。
砂糖と黒糖蜜が配合されていないので、全体としても糖質が1gしかありません。(増粘多糖類が入っているため、多少の糖質があると考えられます。)
そのため、カロリーも豆乳でまろやか毎日1杯の青汁の半分となっています。
砂糖が少ないので甘みが感じられませんが、その分青汁本来の味と言えるのではないでしょうか。
原料的には「豆乳でまろやか毎日1杯の青汁黒糖入り」とほとんど違いはありませんが、「緑茶ですっきり毎日1杯の青汁(無糖)」はブロッコリー汁が入っていません。
また、こちらの青汁のほうが緑茶粉末を多めに使用している影響か、200mlあたりに含まれるカフェイン量が多いです。
「豆乳でまろやか毎日1杯の青汁黒糖入り」は僅か2.5mgのカフェインですが、「緑茶ですっきり毎日1杯の青汁(無糖)」は14mgとなっています。
カフェインは中枢神経を興奮させて覚醒する作用がありますから、飲みすぎには注意が必要です。
また、妊婦の方も限度を超えたカフェイン摂取はリスクがあるので、どちらかという「豆乳でまろやか毎日1杯の青汁黒糖入り」のほうがおすすめといえます。
紙パックの青汁でもう一つ有名なのが、森永製菓から販売されている「おいしい青汁」です。
この青汁は複数の野菜を配合しています。
原料は人参、ケール、青じそ、ブロッコリー、明日葉、セロリ、クレソン、キャベツ、パセリ。
そこに味を調整する意味でりんご果汁も入っています。
どちらかというと青汁というより、野菜ジュースに近いかもしれません。(青汁と野菜ジュースのすみ分けや概念はないので、製造会社が青汁といえば青汁になる感じですね)
こちらの紙パックの青汁は、伊藤園の青汁よりも量が少なく、125mlとなっています。
おいしい青汁ならではの特徴というと、食材にプラスして難消化性デキストリンと呼ばれる食物繊維を配合していることでしょう。
難消化性デキストリンは製造会社にもよりますが、小麦やとうもろこしのでんぷんから作られることが多いものです。
ちょっと難しい話ですが焙焼したり、加水分解させることで取り出される水溶性食物繊維のことです。
野菜自体がすでに食物繊維が多いのですが、それにプラスして、水溶性食物繊維が配合されているのでお腹の動き(蠕動運動を)が良くなって、お通じ改善に役立つ青汁といえそうです。
水溶性食物繊維なので、胃や腸の中で消化物が溶け出します。
その結果、腸の動きが良くなるので若干トイレが近くなる可能性もあります。
おいしい青汁の配合量が少ないのは、こういったお腹への安全を考慮して、飲み過ぎに注意するため、ちょっと少なめの量となっているのでしょう。
別にケチっているから、量が少ないわけではないでしょう(笑)
紙パック青汁と粉末青汁では、賞味期限が違います。
商品によって多少違いがありますが、粉末青汁だと長いもので2年ほど先の賞味期限になっているものがあります。
短いものでも1年ぐらいなので、長い間飲用できるタイプです。
一方、紙パックタイプの青汁は6ヶ月から9ヶ月程度のものが多いです。
例えば上記紹介した伊藤園の青汁は賞味期限が9ヶ月となっていますし、森永製菓の青汁も約7ヶ月となっています。
やはり紙パックタイプのほうは水分なので、それだけ蒸発しやすかったり、酸化しやすいということでしょう。
粉末タイプは乾燥していますから、菌が繁殖するリスクもほぼありません。
ただ、開封後は空気に触れて湿気が入る可能性もあるので、実際の賞味期限は管理次第というところもあります。
紙パックは当然一度開封してしまったら、速やかに飲むしか対処法がありません。
紙パックタイプと粉末タイプで成分表を比較してみると、特にカロリーの違いが目に付きます。
上記紹介した紙パックタイプの青汁は、下記のようになっています。
豆乳でまろやか毎日1杯の青汁黒糖入り:49カロリー
緑茶ですっきり毎日1杯の青汁(無糖):22カロリー
おいしい青汁:48カロリー
このように決して飲み物として多いというわけではありませんが、それなりにカロリーがあります。
一方、粉末タイプの青汁のカロリーはどのぐらいなのか、いくつか例を挙げてみましょう。
大麦若葉青汁 キトサン:9.7カロリー
ヘルスマネージ大麦若葉青汁デキストリン:9カロリー
やわたのおいしい青汁:12カロリー
青汁三昧:10.4カロリー
飲みごたえ野菜青汁:11.9カロリー
神仙桑抹茶ゴールド:10.5カロリー
乳酸菌が入った青汁:7.78カロリー
すっきりフルーツ青汁:11.19カロリー
このように、粉末タイプの青汁はほとんどが10カロリー前後となっています。
もしカロリーがない水やお茶で混ぜて飲むとしたら、ほとんど粉末状のカロリーと変わらない摂取量になりますから、カロリーだけを考えると粉末タイプの方が抑えることができます。
手間を考えた場合、紙パックのほうがお勧めです。
いちいち水に溶いて作る必要がありませんから、簡単に摂取することができます。
それに紙パックタイプなら、コップや容器を使わないので洗い物も出ませんね。
ちょうどよい味の青汁が完成品としてすでに作られていますので、紙パックのほうが手間はかかりません。
持ち運びを考えると、粉末青汁の方が利便性がよいでしょう。
かさばりませんし、重さも感じません。
紙パックタイプは1個ぐらいだったら持って行くのにそこまで苦労しないかもしれませんが、小さなカバンで出かけている人にはちょっと邪魔になるかもしれませんし、真夏のシーズンはずっとバッグに入れていると、ぬるくなって美味しくないという状況になってしまいます。
また、衛生的にも長時間高温にさらすのはあまりよくありませんね。
そう考えると、持ち運びを考慮するなら、粉末タイプの方がお勧めです。
また、変わった青汁の摂り方で、錠剤タイプなどもあります。
錠剤であれば、持ち運びに困ることはありませんし、どこでも手軽に摂取することができるため、無理せず継続することができます。
アレンジが利くと、永続的に摂取しやすくなります。
毎日飲むことを想定した場合、やはり人間ですから、毎日同じ味だとだんだんと飽きてきます。
健康のために青汁を始めたのに、飽きてしまって長続きしなければ意味がありません。
ちょっと味を変えて気分を変えたいな、というときもあるでしょう。
そういったことを想定すると、粉末青汁の方がおすすめ。
水以外にも抹茶や豆乳、牛乳などに混ぜてもOK。
さらにはデザートとしてケーキやパン、寒天などに粉末青汁を投入しても良いですね。
味付によっては青汁の原型をとどめないぐらいまで変化させることもできるので、粉末の方がアレンジが利くという利便性があります。
紙パックもアレンジできないわけではないですが、一度容器に移し替えるなど手間が発生してしまうので、紙パックのメリット(利便性の良さ)が失われてしまいます。
それにもう出来上がっている飲み物なので、そこから大幅に味を変えるのが難しいという側面もあります。
紙パックの青汁は、下記のような値段になっています。
紙パックの青汁の値段
緑茶ですっきり毎日1杯の青汁(無糖):100円
豆乳でまろやか毎日1杯の青汁黒糖入り:100円
森永のおいしい青汁:182円
安いものでも1杯あたり100円になります。
森永のおいしい青汁の182円は紙パックなどの容器云々にして、とにかく高いです。
青汁で1杯182円はなかなかないので、経済的に余裕がある人でないとちょっと対象外かもしれません。
一方、粉末青汁は1杯あたり100円を切るものも結構あります。
このように100円を切る青汁も珍しくありません。
このように値段の面で比較してみても、紙パックより粉末タイプの方が安いものが多いのが現状です。
以上、紙パックタイプの青汁と、粉末タイプの青汁の比較を中心に紹介しました。
それぞれ一長一短ありますが、栄養素や賞味期限、値段など複合的な要因を考慮すると、粉末青汁の方が良いかなという部分が目立ちますね。
あとは実際に飲んでみて、自分の好みに合うかという部分でしょう。
比較的値段の安い物やお試し価格が設定されているものもありますので、実際に試してみて、継続するか判断してみてはいかがでしょうか。
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