青汁の三大原料ともいえるケール、大麦若葉、明日葉。
それぞれどれぐらいの栄養価があるのか詳しく分析してみました。
似たような成分ですが、若干違いがあるのでぜひ参考にしてみてください!
まずは100gあたりのカロリーについて比較してみました。
参考にしたデータは五訂日本食品標準成分表です。
文部科学省が発表しているデータなので、ある程度は信頼できるはずです。
ケール:28カロリー
明日葉:33カロリー
ご覧のように似たようなカロリーです。
ただ、残念ながら大麦若葉のデータは記載されていませんでした。
ちなみにこのデータは粉末状にしたものではなく、生葉状態での数値です。
そうなると青汁でのカロリーはまた違ったものになる可能性があります。
そこで粉末状のデータを調べてみたところ、同一メーカーからケール粉末と大麦若葉粉末を販売している山本漢方製薬がありましたので、そこからのデータを一部紹介します。
【粉末3gあたりに含有しているカロリー】
ケール:18カロリー
大麦若葉・11.64カロリー
ご覧のように、大麦若葉の方が少ないという結果に。
こうなると生葉状態、粉末の状態いずれにしても、大麦若葉が最もカロリーが少ないといえそうです。
ただ大麦若葉、ケール、明日葉、いずれを選択するにしても糖質や脂質を多く含んでいるものではありませんから、あんまりカロリーは気にする必要はないでしょう。
次に食物繊維を比較してみました。
ケール
水溶性食物繊維:0.5g
不溶性食物繊維:3.2g
明日葉
水溶性食物繊維::1.5g
不溶性食物繊維:4.1g
ご覧のようにそこまで数値は変わりませんが、若干明日葉のほうが上回る結果に。
水溶性食物繊維は消化物が水と混ざり合うものを指し、不溶性食物繊維は混ざりにくいものです。
考え方としては胃の中をスムーズに流れるのが水溶性食物繊維で、消化物のかさ増し効果があるのが不溶性食物繊維です。
いずれにしても明日葉のほうが数値が上回っているので、「お腹の調子が悪い」、「便が少ない」という時は明日葉のほうが良い作用を生み出す可能性が僅かながら高いということです。
大麦若葉は生葉状態のデータがないので粉末状のデータを参考にして紹介します。(山本漢方製薬データより)
【粉末3gあたりに含有している食物繊維】
ケール
水溶性食物繊維:0.384g
不溶性食物繊維:0.702g
大麦若葉
水溶性食物繊維:0.048g
不溶性食物繊維:1.17g
ご覧のように大麦若葉は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の割合が非常に差があります。
整腸作用を求める人には水溶性食物繊維が少ない大麦若葉よりケールのほうが向いていそうです。
大麦若葉は便が少ない、あるいは便意自体が少ないという人に向いている食材と言えそうです。
次にビタミンCについて比較してみました。(五訂日本食品標準成分表データ参照)
ケール:81mg
明日葉:41mg
生葉の状態の比較ではケールの圧勝。
次に粉末状の比較です。
【粉末3gあたりに含有しているビタミンC】
ケール:2.43mg
大麦若葉:2.1mg
僅かながらも若干ケールが上回っています。
この計算でいくとビタミンCが多い順番はケール、大麦若葉、明日葉という順番になる可能性が高いです。
抗酸化作用と代謝能力をアップさせるビタミンC重視の人は、ケール配合の青汁がおすすめです。
ただ青汁の場合は、この3つの食材のみ入っているわけではないです。
果物が入っているケースも多く、イチゴやレモンが入っていれば、結果的にそちらの青汁の方がビタミンCが豊富になる可能性も十分あります。
次にマグネシウムについても比較してみました。(五訂日本食品標準成分表データ参照)
ケール:44mg
明日葉:26mg
マグネシウムの比較でもケールの圧勝。
粉末状のデータ参照では下記のようになっています。
【粉末3gあたりに含有しているマグネシウム】
ケール:12.78mg
大麦若葉:4.8mg
このようにマグネシウムでもケール、明日葉、大麦若葉の順になりました。
マグネシウムは魚などに多く含有している成分で、タンパク質の合成やエネルギー代謝に役立ちます。
毎日必要な分を摂取することで、糖尿病患者の改善がみられたという報告もあります。
また糖尿病だけでなく食欲改善、集中力改善、疲労感改善などにも役立つとされています。
ここまでの検証で気づく方も多いと思いますが、ほとんどの栄養価でケールがリードしていることがわかります。
優先度は「ケールが入っているどうか」を考えたほうがよいでしょう。
以上、ケール、大麦若葉、明日葉の成分について栄養価を比較してみました。
いずれも苦味があって、ちょっとクセのあるものですが、栄養価重視で考えればケールが断然オススメです。
/公開日:2017年12月23日